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『お花見』のお話3

先日の続きです。
 お花見 ①お花見 ②

夜のお花見宴会に参加したサーシャ。
ユキが目を離した隙に、追加のお酒を買いにいってしまう。
お約束どおり? 胡乱な酔っ払いに…


ヤマト本編から逸脱していてもよい 方のみ、
およみいただければ…


    ↓↓↓↓   ↓↓↓


サーシャは軽くため息をつくと。
「そんなに、おっしゃるなら… 手を出してください」
「「え?」」
男のうち一人が、片手を握手のように差し出す。
「片手じゃなくって両手。手のひらを上にして」
素直に両手を差し出した。
「重いですよ。構えてください」
サーシャは自分が持っていたビールのパッケージをその上に積んでいく。
500ml×12のパッケージが2つ。
キャンペーン期間中だったので、1パッケージにつき350mlが一本オマケつき。
酒屋のおじさんも「あんたのような女の子に持てるのかい?」と心配していたくらい。
(親切なおじさんは、サーシャが持ちやすいように、もち手を工夫してくれたのだけど…)
「重っ!」
サーシャは、地球に戻ってからもトレーニングを積んでいる。
そのくらいの重さなら楽々に運べるし、酔っ払いくらい難なく追っ払えるだけの武術の心得もあるが。
あまり、コトを大げさにせず、この場を去りたい。
だって、こんな輩に絡まれた、とお父さまズ(含む叔父さま)にばれると…
夜間外出が禁止となってしまう可能性があるから。
──可能性? いいえ、絶対確実に『禁止』になる。
それに、最近サーシャにはもう一人口うるさい監視員ができた。
できれば、彼にも知られたくない。
なのに…
「では、俺が持つよ」
ひょいと片手で1パッケージ持つ。
もち手なんぞ、使わず指の力だけで1パッケージ6kgを掴む。
左右両方の手で、1パッケージづつ。
「重労働をさせるんだから、飲まんとやってけねーな。
サーシャ。これ、ちょっと持ってくれ」
ひょいと片方の手のビールのパッケージをサーシャに持たせると、オマケにくっついている350mlをパッケージからむしりとる。と、そのまま片手でプルトップをオープンしてぐびぐびと飲み始めた。
絡んできた男たちをじろりと見据えたまま、男はビールを飲み干すと、くしゃり。
片手でビールの空き缶を握りつぶした。
はっと、気がついた酔っ払いは、酔っ払いである。
「へ、へん。それくれーオレにだってできるぜ」
と、手に持っていたビールを飲み干すと、同じくくしゃりとつぶして見せた。

自分より強い相手とは戦わない。
これがケンカの鉄則。
勝てないケンカはしてはいけない。
明らかに強い相手にケンカを吹っかけても、怪我をするだけである。
もう一方は、それほど酔っ払っていなかったようである。
明らかに後から出てきた男との格の違いに気がついて、すでに逃げ腰。
だって、6kgを指だけでつまんでいるんだぜ? 握力がものすごいってこと。
普通、握力だけを鍛えることはしない。ということは…
見ると、短髪の精悍な顔立ち。
350mlを一気に飲んでも息も乱していない。
首の太さも尋常ではないし、ジャケットを着ているので体のラインは読めないが、胸板は厚く肩幅も広い。
女の子はため息をついているが、俺たちに対するような警戒心はだしていない。
ということは、これは、女の子のツレ。彼氏!?
そうだよな、こんな美少女が暗い夜道を一人歩いているってこと、あるはずなかったよな。

結論。これは、ヤバイ。

もう一方の肘を激しく引っ張っているが…
しかしもう一方は完全な酔っ払いである。
相手の力量を見抜けず、突っかかっていった。

にやりと笑ったその男。
酔っ払った男たちの目の前で、空き缶をさらに小さく、コンパクトにしていく。
ゆっくりと。ニヤニヤ笑いながら。
そうして、3cm四方の小さな塊にすると、きょろきょろと辺りをみまわした。
「ゴミは分別しないと駄目よ」
「わかってるよ」
男は、10cmの丸い捨て口の空き缶用のゴミ箱に折りたたんだ空き缶を捨てた。
その、ゴミ箱は10m向こうにあったのだが。
正確なコントロールである。
「よろしい!」
サーシャが、ゴミ箱へ一直線に飛んでいく軌跡を目で追って、きちんと分別されたことを褒めた時には、辺りにはサーシャとその男しか残っていなかった。

──これは、ヤバイ。
サーシャは、雷が落とされる前にユキたちの元へ戻ろうと西の丸庭園の入り口に向かった。
「急がないと、ユキさんたちが心配するものねー」



はい。まだ続きます。
すんません、すんません…(; ・`д・´)


お話の目次 お花見 ① 
       お花見 ② 
       お花見 ③
       お花見 ④
 ★結末は、星花繚乱 サイトで(更新・new!)よりお入りください

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